未就学児に人気の習い事は?メリットやおすすめの習い事を解説
未就学児から習い事を始めるにあたって「メリットやおすすめの習い事を知りたい」「注意点はあるのだろうか」と考える人もいるのではないでしょうか。ポイントを押さえて習い事を始めると、子どもによりよい影響を与えられるでしょう。
当記事では、未就学児の習い事事情や始めるメリットに加えて、おすすめの習い事や注意すべき点を解説します。子どもの将来のために早いうちから習い事をさせたいと考えている人は、ぜひ参考にしてください。
1.未就学児の習い事事情とは?
近年では、未就学児から習い事を始めることは珍しくありません。早いうちから習い事を始めると、習熟度が高まる・体力がつくなどさまざまなメリットがあるためです。
株式会社バンダイが2019年に実施したアンケートでは、未就学児の段階で52.5%の子どもが習い事を始めているという結果が出ています。習い事を始めるきっかけは、親の意向が61.2%と過半数を占め、その理由としては「体力づくり・運動能力向上のため」が最多となりました。
出典:株式会社バンダイ「バンダイこどもアンケートレポートVol.252「子どもの習い事に関する意識調査」結果」
特に水泳などの体力づくりにつながる運動系の習い事は、未就学児の頃から始めさせる家庭が多い傾向です。小学校で水泳の授業があることを見越して、就学前に水に慣れさせておき、苦手意識をなくしたいという親心もあるでしょう。
1-1.費用の平均は月額で約18,000円
R&C株式会社運営のWebサイト「R&Cマガジン ファイナンス」では、4歳~高校生の子どもをもつ1,000人を対象に習い事の費用に関するアンケートを実施しました。
4歳~高校生の子どもの習い事にかかる費用の平均額は月額で約18,000円となっており、年齢が上がるほど増加傾向を示しています。具体的には、4~6歳が10,146円なのに対して、高校生は24,449円という結果です。
出典:R&Cマガジン ファイナンス「子どもの習い事の費用は月平均18,627円!1,000人調査の結果を年齢別に紹介」
平均費用が変化する理由として、未就学児では運動系の習い事をさせる家庭が多いのに対し、就学後は学習塾などに通い始める例が多いことが挙げられます。
水泳など運動系の習い事は月額の費用が少なめで、10,000円を超えるケースはほとんどありません。一方、塾など学習が中心の習い事は、月額費用が高く10,000円以上かかるのが一般的です。
2.未就学児から習い事を始めるメリット6つ
未就学児から習い事を始めることは、子どもにとって多くのメリットがあります。例えば、子どもの選択肢を増やしたり集中力を高めたりなどです。
ここでは、未就学児から習い事を始める6つのメリットと、どのように子どものためになるのかを解説します。
2-1.子どもの選択肢が増える
小学校入学前の早いうちから習い事を通してさまざまな経験をさせると、子どもの選択肢を増やせます。
就学前の年代の子どもは何でも興味を示し、すぐに「なぜ?」と聞くほど好奇心旺盛です。さまざまな物事に関心を持つ時期に、家庭での子育てだけでは経験できないことを実際に体験させてあげると、子どもの視野が広がります。
学校に通い始める前の段階で、多くの物事に触れる経験をさせてあげれば、子どもの将来の可能性を広げられます。
2-2.先取り学習ができる
小学校の授業に関係する習い事をさせれば、先取り学習をすることも可能です。
例えば、英語や水泳・ダンスの習い事であれば、そのまま小学校の授業で役に立ちます。ピアノの場合、音感が養われることで、音楽の授業を受ける基礎が育まれるでしょう。ほかにも、そろばん・習字など小学校の授業の先取りができる習い事はたくさん存在します。
小学生になると多くの授業が一斉に始まるため、授業についていけなかったり、苦手意識を持ってしまったりする子どももいます。習い事で少しでも対策をしておくと、余裕を持って小学校生活をスタートでき安心です。
2-3.集中力が高まる
習い事を通して1つの物事に取り組む経験をさせると、子どもの集中力を高められます。
就学前の年齢層の子どもは落ち着きがなく、長時間の集中が苦手な子どもは少なくありません。しかし、集中力は環境の変化や練習で高められます。
家庭とは異なる環境に身をおくと、子ども自身に適度な緊張感が生まれます。そのような環境で習い事に取り組む経験を積ませれば、自然に集中力が向上するでしょう。
2-4.知的能力・運動能力の向上につながる
幼児期の子どもは、さまざまな体験・経験から得た知識や能力をスポンジのように吸収します。幼児期の子どもの成長には、外部からの刺激が大きく影響するため、習い事で多くの刺激を与えることが効果的です。
特に3歳までに習い事を通じて刺激を与えてあげると、知的能力や運動能力の向上につながりやすくなります。身体が丈夫になったり手先が器用になったり、日常生活で役立つメリットも豊富です。
例えば、知的能力の向上では記憶力や想像力が養われます。記憶力は、小学生や中学生になってからの学習にも役立ちます。想像力は、相手の気持ちを考えたり授業でクリエイティブな発想をしたりと、さまざまなシーンで役立つでしょう。
運動能力の向上では、運動神経の発達や基礎体力アップが期待できます。神経機能の発達は、5歳頃までに大人の8割に達すると言われています。さまざまな能力を高めるためにも、未就学児から体験や経験の場を用意してあげるのがおすすめです。
2-5.コミュニケーション能力を養える
就学前はかかわる人が限定的で、初めて会う人に対して消極的になる子どもは少なくありません。しかし、習い事を始めると家庭や保育園・幼稚園以外での交流が増えるため、コミュニケーション能力を養いやすくなります。
コミュニケーション能力の向上により、自分からアクションを起こしたりコミュニティを広げたりできるようになります。人は、一人ひとり異なる発想・考え方を持っているため、多くの人とのかかわり合いを持てば視野も広がるでしょう。
習い事には、共通の興味関心を抱く子どもが多く集まるため、仲良くなるきっかけをつかみやすいことが特徴です。また、習い事の先生とのやり取りから礼儀や挨拶が身につきます。
2-6.生涯使える能力を身につけられる
子どもに習い事させたい人の中には「習い事=特定の能力が身につく」というイメージを持つ人もいるのではないでしょうか。習い事では水泳技術や楽器の演奏といった特定の能力以外に、生涯使える能力も身につけることが可能です。生涯使える能力は、非認知能力と呼ばれます。
非認知能力の具体例は、下記の通りです。
- 協調性
- 自己肯定感
- 主体性
- 向上心
- 忍耐力
- 意欲
- 絶対音感など
コミュニケーション能力や想像力なども非認知能力の1つです。
非認知能力が向上すると、学習効率も高まります。また、非認知能力は大人になってからも、仕事をスムーズに進めたり他者と支えあったりする上で役立ちます。
3.未就学児から習い事を始めるときの注意点
上記でも解説したように、未就学児から習い事を始めることには、子供の選択肢が増えたり先取り学習ができたりとメリットが豊富です。
一方で未就学児から習い事を始める場合、いくつか注意しなければならない点もあります。ここからは、未就学児から習い事を始めるときの注意点について解説します。
3-1.親の考えを優先しない
子どもが習い事に対して楽しくなさそうな雰囲気を見せている場合、習い事をそのまま続けるのは得策ではありません。習い事のメリットを十分に得るには、子どもが自主的に喜んで続けられる環境づくりが大切です。
「この習い事をさせたい」という親の一方的な思いを押し付けてしまうのは逆効果となるため、子どもの希望にも配慮するよう心がけましょう。
3-2.発生する費用を計算しておく
習い事によっては、月謝以外にも費用が発生することがあります。例えば、入会金や教材費、ユニフォームや楽器の費用などです。また、習い事で発表会がある場合は、会場利用料などを含め別途数万円の費用がかかる場合もあります。
限度を超えて家計の負担が重くならないよう、総額でどの程度の費用が必要となるのか情報収集しておき、予算を確保することが大切です。
3-3.無理なく通えるか検討する
幼児期の習い事は、保護者の送り迎えが必要です。無理なく続けられるように、送迎しやすさにも注目しましょう。
無理なく通えるかの判断ポイントは、次の3つです。
- 送り迎えの時間を確保できるか
- 雨の日の対応はどうするか
- 送り迎えが体力的につらくないか
習い事の場所が遠すぎると、送り迎えが負担となる場合があります。徒歩や自転車で通える場所でも、雨が降った場合は普段よりも往復に時間がかかる可能性があります。習い事に通うことが保護者の負担になりすぎないように、習い事の頻度も考慮しましょう。
また、習い事によっては自宅での練習につき合う必要があります。スポーツ系の習い事は、当番対応が必須となる場合もあるでしょう。
保護者だけでなく子どものやる気や体力、負担も考えた上で習い事を決めることが重要です。
3-4.遊びや自由時間とのバランスも考慮する
10歳までの時期は、自由にすごす時間や友達と遊ぶ時間を作ってあげるのも大切です。
習い事の時間が長すぎたり負担が大きすぎたりすると、つらい気持ちやプレッシャーの大きさからネガティブな感情を抱きやすくなります。また、「教えてもらう」「指導してもらう」ことが中心の習い事では、自発性が育ちにくくなるため注意が必要です。
お絵描きや読書、お友達との外遊びで伸びる才能や能力もあります。習い事以外の時間も確保できるように、費やす時間のバランスに注意しましょう。
4.未就学児におすすめの習い事8選
未就学児に習い事をさせたくても、何を選べばよいのか悩む人は多いでしょう。習い事を選ぶときは、小学校入学前の時期に効果的な習い事や人気のある習い事を把握して、子どもに合った種類を選ぶことが重要です。
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ここでは、未就学児におすすめの習い事を8つ紹介します。
4-1.リトミック
リトミックとは、グループで一緒に音楽に合わせて、身体を動かしたり歌ったりする音楽教育の一種です。
同じ年頃の子どもたちが一緒に活動するため、コミュニケーション能力が向上するほか、協調性や社会性を身につけられます。リズムを取るのに集中して音楽を聞く必要があり、集中力を養うことも可能です。身体の運動を通して、身体機能も向上します。
総合的に子どもの能力を高められるリトミックは、早いうちから始める習い事としておすすめです。
4-2.ピアノ
音楽系の中で、男女ともに人気が高い習い事がピアノです。早期に始めると絶対音感を養ったり職業の選択肢を広げたりできるため、未就学児のうちから挑戦する意味が大きい習い事と言えます。
ピアノを習うメリットは「楽譜が読めるようになる」「リズム感が良くなる」など、音楽の基本が身につくだけではありません。指先を使うことで器用になったり、地道な練習を通して忍耐力や集中力を身につけられたりします。ピアノは子どもの将来を豊かにする習い事と言えるでしょう。
4-3.英会話
英会話は、小学校で英語教育が義務化されたことを受け、近年人気が高まっている習い事の1つです。
習い事で少しでも先取り学習をしたい場合、日常生活ではあまり触れる機会のない英会話は最適な選択肢と言えます。英語の先生や一緒に勉強する友達との会話を通して、コミュニケーション能力や他者の話を聞く姿勢を育てることも可能です。
英会話教室によって雰囲気や教え方は異なるため、まずは体験レッスンを受けてみたり、利用者に話を聞いてみたりするとよいでしょう。
4-4.体操
子どもの運動能力を向上させたい場合は、体操がおすすめです。体操教室では、マット・跳び箱・鉄棒など、小学校における体育の授業でもお馴染みの器具を使うため、授業の先取り学習にもなります。
体幹を鍛えたり柔軟性を向上させたりといった効果も期待でき、特に運動が苦手な子どもの場合は、苦手意識の克服にもつながるでしょう。練習を通して「苦手・できない」といった意識を克服すれば、精神力が鍛えられます。
4-5.幼児教室
幼児教室は、知育玩具や教材を使って子どもの知的能力を高めたり、生きていく力を育んだりすることを目的とした教室です。計算能力・英語力など、知識やスキルの習得に特化した早期教育とは目的が異なります。
年齢に合わせた教育メソッドで、楽しく知育を促します。積み木やパズル、カードなどさまざまなアイテムを用いて脳を刺激することが特徴です。
幼児教育により子どもの興味関心を引き出せば、自主性が高まり自分で考えて行動する力が身につきます。ひらがなや数字を書けるようになったり相手の気持ちに寄り添えるようになったり、学びやコミュニケーションの土台を作れる点もメリットです。
幼稚園や小学校の受験対策を目的とした幼児教室もあれば、日常生活にはない刺激から才能や感性を育てることを目的とした幼児教室もあります。
4-6.水泳
水泳は、未就学児でも始められる習い事の1つです。6か月以降の赤ちゃんを対象としたベビースイミングも人気です。
けがのリスクが低く、子どもを通わせやすい習い事でもあります。温水プール内で活動するため、熱中症の心配もありません。準備する用具が少なく、初期費用も抑えられます。
未就学児向けの水泳教室では、水に対する恐怖心を与えないように遊びを通じて水に慣れていきます。年齢別やレベル別にコースが用意されており、子どもの能力に合った指導を受けることが可能です。
水泳教室が定める基準を満たすとコースが上がっていくため、ステップアップする楽しさやコツコツ継続する大切さも学べます。
水泳教室に通えば泳げるようになるだけでなく、基礎体力や免疫力の向上も期待できます。また、バランス感覚の向上や姿勢改善につながるのもメリットです。
4-7.サッカー
サッカーは、スポーツ系の中でも人気が高い習い事の1つであり、子どもからやりたいと声を上げることも少なくありません。
サッカー教室は、基礎体力の向上はもちろん、瞬発力や判断力の向上にもつながります。同じ年代の子どもと一緒に練習したり、試合に出場したりする中で協調性も身につきます。
また、サッカーはルールを守ることやフェアプレイ精神が求められるスポーツです。幼児期から社会性を育めるのは大きなメリットと言えるでしょう。
練習施設を完備している教室もあれば、幼稚園の園庭や小学校の校庭を利用して練習する教室もあります。練習場所や当番制など、気になることは事前に確認しておきましょう。
4-8.ダンス
ダンスは、音楽に合わせて身体を動かしたり全身で気持ちを表現したりする運動です。リトミックとは違い、決められた動きを覚えて自分で再現する必要があります。
ダンスには、バレエ・ヒップホップ・ジャズダンスなどさまざまなジャンルがあります。子どもの好みや反応を確かめつつ、ジャンルを選びましょう。
ダンススクールに通えば、基礎体力の向上や柔軟性・表現力・リズム感を習得可能です。運動の基礎が定着することで、さまざまなスポーツにも挑戦しやすくなります。
また、人前で踊る経験から度胸も身につくでしょう。自分を表現する楽しさを知れば、社交性や自己肯定感の向上にもつながります。
教室選びに迷う場合は、まずは楽しく身体を動かすことを目的とした教室に通い、子どもの意欲を見極めて高度な技術が学べる教室を検討するのも1つの方法です。
まとめ
近年では、未就学児の半数以上が習い事を始めています。早いうちから習い事を始めれば、子どもの選択肢を増やしたり、先取り学習ができたりなど多くのメリットがあります。
習い事を始める際は親の考えを優先するのではなく、子どもの気持ちに配慮することが大切です。また、費用総額や送迎にかかる負担なども、事前に確認しておきましょう。
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